ご挨拶

代表 永野和雄よりご挨拶申し上げます

ウェルネスソサエティは、世界保健機関 (WHO) が国際的に提示した、健康より踏み込んだ概念であるウエルネス (Wellness)を実現し社会に広めることを目的としています。所有する福島県甲子高原(かし)、長野県富士見高原の施設を中心に適切な運動、食事、睡眠により、健康的な暮らしを実現するために設立されました。私どもは自然に恵まれたこの地で、健康増進を見据えた宿泊施設の運営をおこなっていきたいと考えています。そのような思いに至った経緯は、以下の個人的な経験に端を発しています。

私は49歳の夏に肝炎を患い初めての入院を経験しました。思えば子供のころから甘いものや糖質の食べ物が好きで、即席ラーメンやスナック菓子、清涼飲料にファーストフードといった、ジャンクフードが身近にある食生活をしてきました。加えて、運動をほとんどしてこなかったつけがまわって、いよいよ体が悲鳴をあげたのです。

以後私は食生活を改善し、最初に取り組んだのが糖質制限です。その結果78kgあった体重は58kgに、89cmあったウエストは69cmに、奇しくも20kgと20cmのダイエットに労することなく短期間で成功したのです。糖質制限のような体質改善メソッドは、今後30年ほどしてみないと人間の身体への本当の影響はわからないものですから、誰にでも安易に勧められるものではありません。

しかしながら私に関して言えば、このダイエット効果は副次的に体を身軽にし、運動に対して私を前向きにさせました。趣味のひとつで忘れかけていた山歩きも、山に登る度に痛くなっていた膝から、減量の結果痛みが消え、山に登る機会が増えました。さらに50歳まではほとんど運動習慣がなかったにも関わらずトレイルランニング競技を始めるようになり、年代別ながら福島県の大会で2年連続、2位と3位に入賞するまでになりました。

もうひとつの私にとっての転機は53歳のとき、30年に及ぶサラリーマン生活に終止符を打ったことです。批判を恐れずに言えば、組織に支配される生活ほどストレスのたまるものはないと思うようになりました。少なくない妥協や割り切りが、自分の健康を気づかないうちに蝕んでいたのだと今は感じます。

長々とは自分の話をしてきましたが、私が申し上げたいのは人間の身体の60兆に及ぶ細胞は毎日のように入れ替わっており、いくつになっても身体を変え、人間本来の健康を取り戻すことができる、ということです。

『健康的な食生活』、『自分にあった一定負荷の運動』、『脳と体を回復させる睡眠』。この3つが揃えば、だれもが健康長寿を実現できると考えて、このウェルネスソサエティの活動を始めました。

素の自分自身と向き合うことで、肉体的にも精神的にも、そして霊的にも癒され平静心を取り戻し、健康志向の食事や森林の発する清らかな空気に囲まれた自然環境豊かなトレイルでの適度な運動により、誰もが本来の健康と快活さを取り戻し、輝かしく生きるための一助となるのであれば望外の喜びです。

株式会社甲子高原フジヤホテル
ウェルネスソサイエティ代表
永野 和雄